ミーリング基礎

用語解説

アーバ

フェースミーリングカッタを工作機械に取り付けるための回転工具用ホルダのこと。

 

インサート

取り替え可能な切れ刃のこと。

 

インフィード加工

ターニングにおいて、端面加工をするときに外径側から被削材の回転中心部に向かって切れ刃を移動させる加工のこと。

 

うねり

切削加工した後の面にできる波形状のこと。

 

送り量

工具またはテーブル移動量のこと。「1刃あたりの送り量」や「1回転あたりの送り量」「1分あたりの送り量」などがある。

 

オーステナイト

他元素を固溶したγ-鉄(面心立方構造)。炭素は2.1%まで固溶できる。一般に常温では存在しないが、焼き入れ(723℃以上に加熱)により得られる。軟らかく靱性が大きい。

 

オフセット

バイトと切れ刃先端の位置関係を示す。

 

 

快削性

切削加工しやすい材料特性のこと。

 

加工硬化

金属を冷間加工(圧延、引抜き、鍛造)すると、かたさや引張り強さが増し、伸びなくなりもろくなる作用 のこと。

 

肩削り加工

縦壁を残して切削する加工のこと。

 

片肉

ターニングの場合に、直径での切り取る厚みを考えずにその半分(半径)で考える切り取り厚みのこと。

 

勝手

切削工具の形状によって加工する方向が決まってしまう場合の区別方法のこと。

 

ターニングの場合は、インサートを手前にして右方向に動いて切削する場合は、右勝手、その逆が左勝手。フェースミーリングの場合は、工具本体を取り付ける方向から見て右回転で切削をするものは右勝手、その逆が左勝手となる。

 

キー溝

物と物を会わせるときに、ずれないように入れる溝のこと。

 

極圧添加剤

金属接触を生じさせないように、摩擦面に安定な膜を形成するために加えられているもの。

 

切りくず

切削加工によって生じた切りくずのこと。

 

切込み境界部

切れ刃における被削材を削る部分と削らない部分の境のこと。

 

切込み量

被削材を切り取る厚みのこと。

 

切れ刃

被削材を切削するための刃のこと。

 

切れ刃欠損

切削工具の切れ刃部が欠落する損傷状態のこと。

 

グラスファイバー

ガラス繊維のこと。

 

グラファイト

黒鉛のこと。炭素が六方晶の結晶状態で存在し、最も安定した形。鋳鉄が冷え固溶できなくなった炭素は、黒鉛として析出する。

 

高温かたさ

高温での材料のかたさのこと。

 

合金濃度

含まれる金属の割合のこと。

 

剛性

曲げ・ねじれに耐える能力のこと。

 

高速度工具鋼

タングステン、モリブデン、コバルト、バナジウムと いった元素の量を調節して、高温、摩擦、衝撃力に耐える強さをもたせるために作り出した材料のこと。日本では通俗的にハイスと呼ばれ、金属などを高速で削ることができる工具の材料。

 

高能率加工

送り速度や切削速度を効率的に考え加工すること。

 

黒皮切削

鋳物や熱間圧延をした被削材の表面を切削すること。 鋳型砂で黒くなったものや酸化皮膜のことを黒皮という。

 

コーティング

耐摩耗性を高めるために超硬合金や高速度工具鋼の表面を炭化物や窒化物、酸化物などで被膜すること。

 

こすり摩耗

こすり合ってすり減ること。

 

固溶化処理

合金元素を強制的に溶け込ませたままにする金属に対する処理のこと。