佐藤 晃

 医療部品や,自動車部品のサイズダウンに伴い,穴径がφ3mm未満になる小径穴あけドリルの需要は増加している.小径穴加工の主流は,ソリッドガンドリル,ステップ加工あるいは細穴放電加工になるが,当社は2007年より最小径φ0.5mmの油穴付きツイストドリルとして,小径MWSを販売し,ノンステップ加工を可能とした工具アプリケーションを提供している.

 発売当時と比べると,穴径φ1mm以上,加工深さL と穴径D の比率(L/D)が30以下になる加工領域は,小径油穴付きツイストドリルが普及し,一部従来の加工法から置き換えている.

 その一方で,L/Dが30を超える高アスペクト比な小径穴は,穴あけ方法やドリル設計製作の難易度から,現在もソリッドガンドリル,ステップ加工あるいは細穴放電加工が主流である.

 ここでは,L/Dが30を超える小径深穴においても,能率と高精度な加工を両立させた“TRISTAR ドリルシリーズDVASミニサイズ”(以下,小径DVAS)について紹介する.

ツールエンジニア(2022年 9月号)掲載

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