山口 雄基

 昨今の、急激に進行する原価高騰や人材不足、コスト削減やサイクルタイムの低減の要求から、より効率的な加工方法が求められている。部品加工において、ポケット形状の加工が必要なケースは多い。閉じたポケット形状では、初めから目的の深さでエンドミルでの加工を行うことができないため、ドリルを用いた下穴加工や、加工能率を下げた状態でエンドミルでのヘリカル進入・ランピングなどを行う。その後、トロコイド加工で径方向に繰り広げることで目的のポケット形状を加工することが多い。従来の加工方法では複数の工具を使用するか、加工能率を下げざるを得ず、効率的な加工には改善の余地があると言える。本稿では、部品加工において工具集約を実現し、かつサイクルタイム低減が実現可能な超硬ソリッドエンドミルについて紹介する。

機械技術(2024年 2月号)掲載

つづきはPDFファイルをご覧ください